作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は綾辻行人、版元は講談社。「館シリーズ」の記念すべき第1作で、本書は加筆修正を施した新装改訂版です。価格946円、2015年7月31日配信。
どんな作品か
瀬戸内海に浮かぶ孤島・角島。そこに建つ奇妙な十角形の館「十角館」を、大学ミステリ研究会の7人が訪れます。半年前にこの島で起きた凄惨な事件の影を感じながら過ごすうち、メンバーが一人、また一人と姿を消していく——。
読みどころ
1987年の刊行時、本作は日本のミステリの流れを大きく変えたと言われています。いわゆる「新本格」の出発点であり、フェアな手がかりと論理で読者に挑む本格ミステリの原点回帰でした。物語の大半は静かに進みますが、終盤に置かれた"たった一行"で世界の見え方が反転します。その一撃のために全編が精密に組み上げられている構成の妙こそ、本作最大の魅力です。
こんな人に
「どんでん返し」を体験してみたい人、本格ミステリの入り口を探している人に強くおすすめします。予備知識ゼロ、ネタバレを避けて読むほど衝撃が大きい作品です。