作品データ
区分: 一般ノベル / 著者: 今村翔吾 / 価格: 814円 / 配信日: 2024-08-01
どんな作品か
本書は、戦国時代を舞台に、絶対に破られない石垣を築く石工の一族と、どんな城も落とす鉄砲を作る鉄砲鍛冶、それぞれの矜持がぶつかり合う物語である。大津城での籠城戦を軸に、守りと攻めという相反する技術に人生を懸けた者たちの姿が描かれていく。戦を終わらせるための力とは何かという問いが、両者の対立を通して浮かび上がっていく構成になっている。
読みどころ
石垣づくりと鉄砲づくり、それぞれの職人技が持つ論理と誇りが緻密に描き込まれている点が本書の読みどころである。戦の勝敗だけでなく、技術者としての信念のぶつかり合いに焦点を当てた構成が、歴史小説としての厚みを生んでいる。籠城戦の緊迫感を丹念に描く筆致も見どころのひとつだ。
こんな人に
戦国時代の合戦を、武将だけでなく職人の視点から読みたい人に向く一冊である。