作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は遠藤周作。価格671円、2021-05-25配信。1950年代に発表された遠藤周作の代表作のひとつで、戦時下に実際に起きた事件に着想を得た長編小説です。
どんな作品か
太平洋戦争末期、ある大学病院で行われた出来事を軸に、そこに関わった医師や看護婦らの内面を描く作品です。組織のなかで「なぜ自分は流されていったのか」を問う、人間の良心と罪をめぐる物語として知られています。極限状況に置かれた人々の心理が、抑制の効いた筆致でたどられていきます。
読みどころ
登場人物それぞれの視点から、罪の意識のありようや、その希薄さが静かにあぶり出されていきます。神なき日本人にとっての倫理とは何かという、遠藤文学の根幹をなすテーマが色濃く流れているのも特徴です。声高な断罪ではなく、読者自身に問いを投げかける構成が長く読み継がれてきました。
こんな人に
人間の良心や罪の重さについて深く考えさせられる文学を求める方、日本文学の古典的名作に触れたい方におすすめです。