作品データ
DMMブックスの一般書(経済・金融)。著者はマックス・ヴェーバー、訳は大塚久雄。1,353円・2024年5月15日配信。社会学の古典として読み継がれてきた論考です。
どんな作品か
近代の資本主義はなぜヨーロッパで生まれたのか、という問いを扱った一冊です。ヴェーバーは、金儲けを卑しむはずの宗教倫理、とりわけカルヴァン派などの禁欲的プロテスタンティズムが、勤勉に働き利益を再投資する態度を育てたと論じます。宗教意識と経済のあり方を結びつけた議論が、本書の中心にあります。
読みどころ
「天職」という観念の由来をたどる部分など、言葉の意味の変化から時代の精神を読み解く手つきが鮮やかです。終盤で語られる、目的だったはずの禁欲が仕組みだけを残していくという指摘は、現代の労働観を考えるうえでも示唆に富みます。訳者による注や解説も理解を助けてくれます。
こんな人に
社会学や近代思想の古典に触れたい人、働くことの意味を歴史からたどりたい人に。