作品データ
DMMブックスの小説(日本文学/ミステリー・サスペンス)。著者は新川帆立。価格1760円・2022-10-15配信。『元彼の遺言状』で知られる著者による連作ミステリーです。
どんな作品か
幼い頃に母と離れ、長く一人で生きてきた邨田(ふうこ)が、東京・谷中の路地裏で「先祖探偵」の事務所を営んでいます。会ったことのない曾祖父を探してほしい、先祖の因縁を調べてほしい——そんな依頼を受け、宮崎や岩手、沖縄など各地へ足を運びながら、家族と過去の謎をたどっていく物語です。土地の食を楽しむ旅小説の趣もあわせ持ちます。
読みどころ
事件を追う一般的な探偵ではなく、「先祖をたどる」という切り口から人の来歴と現在をつなげていく発想がユニークです。各地を巡る道中の描写と、後半にかけて強まるミステリーの手ざわりが読みどころ。家族やアイデンティティというテーマが静かに響きます。
こんな人に
変わり種の探偵ものや、旅の風情のあるミステリーが好きな人、家族の物語に惹かれる人におすすめです。