作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は中山七里。715円・2020年4月7日配信。『さよならドビュッシー』から続く「岬洋介」シリーズの一作で、岬の司法修習生時代を描いています。
どんな作品か
ピアニストの道を断たれた岬洋介が、司法試験にトップの成績で合格し、修習生として日々を送るところから始まる物語です。同期にはベートーヴェンを深く愛する検事志望の青年・天生高春がおり、岬の才能に嫉妬と憧れの両方を抱きながら関わっていきます。修習の過程で触れる事件を通して、二人の距離が変化していきます。
読みどころ
音楽と法律という著者の得意な二つの題材が重ねられ、曲の解釈と事件の見立てが響き合う構成になっています。天生の目を通して描かれるため、シリーズの読者には見知った人物の輪郭が新しく見えてきます。終盤で一気に畳みかける展開も著者らしい仕上がりです。
こんな人に
音楽を題材にしたミステリーが好きな人、岬洋介シリーズを順に追いたい人に。