作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は雫井脩介。1,699円・2017年1月27日配信。フィギュアスケートに打ち込む母娘を描いた長編です。
どんな作品か
夫の不倫が原因で離婚した梨津子が、娘の小織とともに名古屋へ移り住むところから物語は始まります。小織の素質が著名なコーチに見出されたことで、梨津子は娘を支えることに生活のすべてを注ぐようになります。指導者の交代、けが、そして重くのしかかる費用——競技を続けるという選択の重さが積み重なっていきます。
読みどころ
華やかに見える競技の裏側にある練習環境や金銭の問題が、具体的に書き込まれています。娘のために尽くす母の献身が、どこから先で娘自身の意思とずれていくのか。その境目を断罪せずに描く筆致が、この作品の芯になっています。
こんな人に
スポーツを題材にした家族小説が好きな人、フィギュアスケートの世界を物語から知ってみたい人に。