作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は垣谷美雨。価格2,068円、2024年11月20日配信。中央公論新社刊。
どんな作品か
六十代の主婦・雅美が、大谷翔平選手で知られる目標設定ツール「マンダラチャート」を真似てマス目を埋めるところから物語は動き出す。「女性が胸を張って生きられる世の中にしたい」と書いた途端、雅美はチャートに飲み込まれ、中学生の頃へとタイムスリップしてしまう。昭和の価値観が色濃く残る時代を、もう一度生き直そうとする物語だ。
読みどころ
『老後の資金がありません』などで知られる垣谷美雨らしく、身近な題材からジェンダーや世代のギャップをすくい上げる。人生をやり直せたら、という誰もが一度は抱く願いを、タイムスリップという仕掛けで軽やかに描いていく。かつての憧れの人とともに、古い常識に立ち向かおうとする展開が読みどころとなる。
こんな人に
垣谷作品のユーモアと社会派の視点が好きな人、もし人生をやり直せたらと想像したことのある人におすすめ。