作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は町田そのこ。価格1870円、2024年7月22日配信。
どんな作品か
町で犯罪者だと噂されていた老人が孤独死し、その部屋に残されていたのは彼が丹精して咲かせた花々だった——という場面から始まる連作短編集です。老人と関わりのあった人々それぞれの視点から、彼の知られざる過去と、静かに営まれてきた人生が少しずつ明らかにされていきます。
読みどころ
『52ヘルツのクジラたち』で知られる町田そのこが、多角的な視点を重ねることで、一人の人物の輪郭を浮かび上がらせていく構成が見どころです。花にまつわる記憶を手がかりに、噂や偏見の向こう側にある人間の本当の姿を描き出します。読後にあたたかな余韻が残る一冊です。
こんな人に
連作短編で人生の機微を味わいたい方、町田そのこの物語が好きな方におすすめです。