作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は喜多川泰。1,980円・2025年8月29日配信。作家デビュー20周年の節目に書かれた長編です。
どんな作品か
高校を出てからアルバイトを転々としてきた19歳の翔馬が、楽に稼げると聞いて大学の守衛室の警備員の仕事に飛び込みます。そこで一緒に働くことになったのは、松原、薮島、天野という三人の年長者。彼らがそれぞれ歩んできた道を知るうちに、翔馬は働くとはどういうことか、生きるとはどういうことかを考えるようになります。
読みどころ
物語を通して読者にも問いを手渡していく、著者らしい構成です。説教の形をとらず、守衛室での何気ないやり取りの積み重ねから気づきが立ち上がってくるため、素直に受け取れます。題名にある「いただきます」という日常の言葉が何を指しているのかが見えてくる場面が、この作品の芯になっています。
こんな人に
進路や働き方に迷いを抱えている人、読み終えたあと生活の見え方が少し変わる小説を探している人に。