作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は冬森灯、装画はイナコ。価格1760円、2021年2月17日配信。落ち込んだ人だけがたどり着ける不思議な食堂を舞台にした連作短編集。
どんな作品か
洋館のたたずまいの「うしろむき夕食店」は、心が沈んだ人だけがなぜかたどり着ける店。凛とした女主人のシマと、明るく働くキノカが切り盛りしている。メニューを決めかねる客には、料理と励ましの言葉が記された「料理おみくじ」が手渡される。挫折や迷いを抱えた常連客たちの物語が綴られていく。
読みどころ
温かな料理と店主たちとの会話を通じて、登場人物が前を向く力を取り戻していく過程が描かれる。別々の客のエピソードがどこかでつながっていく構成も味わい深い。読むとお腹も心も満たされる、優しい食堂物語。
こんな人に
食べ物を通じた癒しの物語や、心温まる連作短編が好きな読者に。