作品データ
DMMブックスの一般ノベル(日本文学)。著者は辻村深月。価格1100円、2023-09-05配信。
どんな作品か
かつて共同生活型の教育団体「ミライの学校」があった敷地跡から、少女の白骨遺体が見つかったという報道をきっかけに始まる物語です。弁護士の法子は、小学生時代にその夏合宿で出会った少女ミカのことを思い出し、30年前の記憶をたどっていきます。過去と現在を行き来しながら描かれるミステリー色をもつ長編です。
読みどころ
子どもだけの共同生活や独特の教育に対する、内側と外側からの複雑なまなざしが丁寧に描かれます。幼い日の友情と、大人になって振り返ったときに見えてくるものが重なり合い、集団と個人、記憶と真実をめぐって静かに問いかけてきます。著者自身の子ども時代の感覚が色濃く投影された作品です。
こんな人に
少女時代の記憶を掘り起こす物語や、余韻の残る人間ドラマ寄りのミステリーを好む方におすすめです。