作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は川上弘美。価格679円、2020年6月26日配信。
どんな作品か
夫が姿を消したまま歳月を重ねてきた女性が、神奈川・真鶴の地に惹かれ、繰り返し足を運ぶ姿を描いた長編小説です。過去と現在、確かなものと幻のようなものが混ざり合う中で、主人公の心の揺らぎが静かにたどられていきます。芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した、著者の代表作の一つです。
読みどころ
日常のディテールと、どこか幻想的な気配とが溶け合う独特の文体が魅力です。喪失や記憶、女性としての生を、余白の多い筆致で描き出す繊細さに引き込まれます。読むほどに真鶴という土地の空気が立ち上がってきます。
こんな人に
静かで詩的な文学を好む方、心の内面を丁寧に描く物語を味わいたい方におすすめです。