作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は石持浅海。799円・2020年1月4日配信。殺し屋が日常の謎を解くシリーズの一冊で、続編に『殺し屋、続けてます。』などがあります。
どんな作品か
表向きは経営コンサルタント、裏では一件650万円で依頼を請け負う殺し屋・富澤允が主人公です。仕事そのものは事務的かつ手際よく進めますが、彼には標的のささいな振る舞いが気になって仕方がないという癖があります。なぜあの人はあんな行動をとったのか、その理由を突き止めずにはいられない、連作短編の形をとった作品です。
読みどころ
物騒な設定と、日常の謎を解くという穏やかな趣向を組み合わせた構成が持ち味です。推理の対象は事件そのものではなく人の行動の動機で、読者も同じ材料から考えられるように書かれています。淡々とした富澤の語り口が、題材の物騒さと不思議な釣り合いをとっています。
こんな人に
日常の謎系のミステリが好きな人、変わった主人公の連作短編を読んでみたい人に。