作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は重松清。価格743円、2016年10月17日配信。文春文庫より。
どんな作品か
『ビタミンF』で直木賞を受賞した重松清による長編小説です。子どものころに埋めたタイムカプセルを、40歳前後になった同級生たちが開けるところから物語が動き出します。大阪万博の記憶や「未来」への憧れを胸に育った世代が、リストラや夫婦の危機といった現実に向き合う姿を描きます。
読みどころ
かつて夢見た「21世紀」と、実際に迎えた大人の日常とのギャップが、切なくもあたたかく描かれます。太陽の塔やタイムカプセルが象徴する「未来が未来だった時代」への郷愁が全編に漂い、同世代なら胸に迫るはず。重松清らしい、市井の人々への優しいまなざしが光ります。
こんな人に
中年世代の悲哀と再生を描く物語が好きな方、重松清の人間ドラマに触れたい方におすすめです。