作品データ
- 区分: 書籍(一般実用)- 著者: 吉村昭- 価格: 730円- 配信日: 2016-10-17
どんな作品か
綿密な取材と資料調査に基づく記録文学の名手・吉村昭が、1923年の関東大震災を再現したノンフィクションである。地震そのものの被害にとどまらず、東京を焼き尽くした火災の実相、そして流言が引き起こした人災までを、徹底した調査で克明に描き出す。
読みどころ
本書の凄みは、天災の記録であると同時に人間の記録である点だ。極限状況で人々がどう動き、デマがいかに広がり、社会が何を誤ったのかを、感情に流されない抑制した筆致で積み上げていく。刊行から時を経ても、防災と危機時の情報との向き合い方を考えるうえで古びない一冊である。
こんな人に
災害史や昭和史に関心のある読者、防災を自分事として考えたい人に向く。吉村昭の記録文学に触れたことのない人の入口としても適している。