作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: 坂木司- 価格: 733円- 配信日: 2016-10-17
どんな作品か
坂木司の人気作『ワーキング・ホリデー』の続編にあたる連作小説である。元ヤンキーで元ホストの大和は、宅配便のドライバーとして働きながら、突然現れた息子・進との暮らしを続けている。物語の季節は冬。年末年始の慌ただしい配達の日々の中で、父子はさまざまな荷物と、それにまつわる人々の事情に出会っていく。
読みどころ
配達先で持ち上がる小さな謎や行き違いが、各話で優しく解きほぐされていく連作形式が心地よい。不器用な父・大和としっかり者の息子・進の、ちぐはぐなのに温かい関係の描写が本シリーズの核であり、冬という季節がその温かさをいっそう引き立てる。働くことの手ざわりを丁寧に描く、坂木司らしいお仕事小説としての魅力も健在だ。
こんな人に
心温まる日常系の物語が好きな人、家族小説に弱い人に薦めたい。前作『ワーキング・ホリデー』から読むとより楽しめるが、父子の関係は本作からでも十分伝わる。寒い季節の読書にちょうどよい一冊である。