作品データ
DMMブックスの一般ノベル([日本文学])。著者は池井戸潤。880円・2016年5月18日配信。ドラマ化・映画化もされた企業ミステリです。
どんな作品か
中堅メーカーを舞台に、ある「居眠り社員」をめぐる出来事を糸口として、社内に潜む不正の構造が少しずつ明らかになっていく連作長編です。営業ノルマ、派閥、隠蔽——会社という組織の光と影を、複数の社員の視点を切り替えながら描き出します。会議室という日常の場が、緊迫の舞台へと変わっていきます。
読みどころ
働く人なら誰もが身に覚えのある組織の力学を、緻密なドラマに昇華させる筆致が持ち味です。一話ごとに主役が入れ替わる構成で、全体像が徐々に浮かび上がる仕掛けが秀逸。真相は伏せますが、正義とは何かを問いかける読後感が残ります。
こんな人に
企業を舞台にした社会派ミステリが好きな人、池井戸作品のファンにおすすめです。