作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は近代日本文学を代表する作家、芥川龍之介。新潮文庫版で、価格440円、2024年7月12日配信。
どんな作品か
芥川龍之介の後期を代表する作品を収めた一冊。表題作「河童」は、ある男が迷い込んだ河童の国を通して人間社会を映し出す、風刺色の濃い物語。もう一つの「或阿呆の一生」は、作家自身の半生を短い断章の連なりとして綴った自伝的な色合いの強い作品で、いずれも晩年の芥川の心境がにじむ。
読みどころ
「河童」では、逆さまに描かれた河童の世界が、人間の常識や制度を鋭く問い直す寓話として読める。断片を積み重ねる「或阿呆の一生」の緊張感ある文章とあわせて、作家が到達した思索の深まりを味わえる。
こんな人に
近代文学の名品に触れたい人、芥川龍之介の風刺と内省の両面を読み比べたい人に。