作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は西加奈子、価格935円・2024-06-26配信。新潮文庫版。単行本は2021年刊で、2022年本屋大賞にノミネートされた長編。
どんな作品か
高校時代に出会った「俺」と、寡黙で大柄な少年アキ——境遇の異なる二人の男の、思春期から30代までの歳月を描く長編小説。過重労働や貧困、家庭の困難といった現代日本の生きづらさを背負いながら、それでも懸命に日々を生きようとする姿を追う。
読みどころ
声を上げられないまま追い詰められていく人々の痛みを、目を逸らさずに描き切る筆致が胸を打つ。理不尽な状況の中で、二人がどのように支え合おうとするのか、重いテーマを扱いながらも人と人とのつながりを見つめ続ける。社会問題を「他人事」でなく感じさせる力を持った一作だ。
こんな人に
現代社会のひずみに向き合う骨太な物語を求める人、人と人とのつながりの意味を考えたい人に。