作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は安部公房。781円・2024年3月7日配信。新潮文庫。
どんな作品か
実験中の事故で顔にひどい傷を負った男が、精巧な「仮面」を作り、別人の顔を手に入れようとする物語。顔を失うことで人や社会からの断絶に苦しんだ男が、他人の顔を借りて世界と、そして妻とどう向き合おうとするのかを、手記の形式で内省的に描く。
読みどころ
「顔とは何か」「他者とのつながりとは何か」という問いを、緻密な思考と張り詰めた筆致で追い続ける安部文学の代表作の一つ。仮面をめぐって揺れ動く心理が、サスペンスのように読ませる。勅使河原宏監督によって映画化もされている。
こんな人に
アイデンティティや自己をめぐる思索的な文学を読みたい人、戦後日本文学の名作に触れたい人に。