作品データ
- 区分: 書籍- 著者: 三浦しをん- 価格: 693円- 配信日: 2022-07-29
どんな作品か
「舟を編む」などの小説で知られる三浦しをんによるエッセイ集の文庫版である。小説家としての端正な文章とは打って変わって、エッセイでの三浦しをんは全力で脱力している。漫画への熱すぎる愛、日常の些細な出来事へのこだわり、妄想の暴走。そうした身辺雑記が、独特のテンションと自虐まじりの筆致で綴られていく。
読みどころ
読みどころは何といっても、くだらないことを全力で書き切る芸である。取るに足らない話題ほど筆が乗り、比喩と妄想が雪だるま式に膨らんでいく展開は、電車内で読むには危険なおかしさがある。一方で、好きなものへの愛情の深さと観察眼の鋭さは小説家そのもので、笑いながらも書き手としての底力を感じさせる。肩の力を抜いて読める文庫エッセイだ。
こんな人に
日々の疲れを笑いでほぐしたい人に向く一冊である。三浦しをんの小説から入った読者、オタク気質の書き手のエッセイが好きな人にはたまらないはずだ。