作品データ
- 区分: 一般ノベル / ミステリー・サスペンス- 著者: 有栖川有栖- 価格: 825円- 配信日: 2021-09-24
どんな作品か
有栖川有栖の代表シリーズである「作家アリスシリーズ」の一冊で、犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖のコンビが活躍する長編ミステリである。休暇で訪れるはずだった島を取り違え、二人は無数の鴉が飛び交う奇妙な島に上陸してしまう。外界から隔絶された島で人々の思惑が交錯し、やがて事件が起きる――クローズド・サークルの王道設定で描かれる本格ミステリだ。
読みどころ
鴉だらけの島という不穏で幻想的な舞台立てが、まず強烈な印象を残す。孤島に集った人々がなぜここにいるのかという謎が物語を牽引し、火村の鋭利な推理が徐々に真相を照らしていく過程はシリーズならではの醍醐味である。ロジック重視の作風に、島の情景が醸す詩情が重なる点も本作の個性だ。
こんな人に
孤島ものや本格推理が好きな人に真っ先に薦めたい。火村シリーズの読者はもちろん、雰囲気のあるミステリを求める人にも向く一冊である。