作品データ
DMMブックスの一般実用書(ルポ・エッセイ・自叙伝)。著者は城山三郎、605円。2021年9月24日配信。新潮文庫。
どんな作品か
経済小説の大家として知られる城山三郎が、先立った妻との日々を綴った回想のエッセイです。出会いから結婚、長い年月をともに過ごした暮らしの情景が、飾らない言葉で書き留められています。作家の没後に遺された原稿をもとにまとめられた一冊です。
読みどころ
派手な出来事ではなく、夫婦のなにげないやりとりや習慣がいとおしく描かれ、そこに深い喪失感が静かに滲みます。強い言葉で悲しみを訴えるのではなく、日常の記憶を積み重ねることで、失って初めて分かる存在の大きさが伝わってきます。読後に自分の身近な人を思わせる、余韻の長い作品です。
こんな人に
連れ合いや家族との時間を大切にしたい人、静かで誠実なエッセイを読みたい人におすすめです。