作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は壺井栄。396円・2021年7月28日配信。1952年に発表され、1954年に木下惠介監督・高峰秀子主演で映画化された、長く読み継がれている作品です。
どんな作品か
瀬戸内海の小豆島にある岬の分教場に、若い女性教師・大石先生が赴任してくるところから物語は始まります。受け持ったのは一年生十二人、二十四の瞳。自転車で通う洋装の先生は当初こそ村で浮きますが、子どもたちとの距離は次第に縮まっていきます。やがて時代は戦争へと向かい、教え子たちもそれぞれの人生を歩んでいきます。
読みどころ
子どもたちのやりとりや島の風景が素朴な言葉で描かれ、教室の場面はどれも生き生きとしています。教師として何もしてやれないという大石先生の無力感を通して、戦争が普通の暮らしをどう変えるのかが静かに示されます。声高に訴えず、日々の積み重ねで伝えていく書き方が本作の力です。
こんな人に
日本の近代文学の名作に触れたい人、教育や戦争をやわらかな筆致で描いた物語を読みたい人に。