作品データ
DMMブックスの小説(歴史・時代劇・戦記)。著者は藤沢周平。935円・2021年7月27日配信。『用心棒日月抄』『孤剣』『刺客』『凶刃』と続く、藤沢作品を代表する連作シリーズの一冊です。
どんな作品か
藩内の事情から国を出て、江戸で用心棒稼業をして糊口をしのぐ青江又八郎を描く連作です。口入屋から回されるその日その日の仕事をこなしながら、又八郎は藩から持ち込まれる厄介ごとにも向き合うことになります。市井の暮らしと武士としての務めが交錯する構成が、シリーズを通しての骨格になっています。
読みどころ
一話ごとに違う雇い主と事件が用意され、短編として楽しみながら大きな流れも追える形式が、読みやすさにつながっています。剣戟の場面は短く抑えられ、そのぶん間合いや呼吸の描写が生きています。金の工面や食事といった生活の細部が丁寧で、主人公が身近に感じられます。
こんな人に
藤沢周平の時代小説を読み始めたい人、連作短編で少しずつ読み進められる作品を探している人に。