作品データ
DMMブックスの小説(日本文学/映像化作品)。著者は太宰治。価格539円、2018年5月18日配信。晩年の太宰を代表する短編を収めた作品集です。
どんな作品か
表題作「ヴィヨンの妻」は、放蕩を重ねる作家の夫と、それでも生きていこうとする妻を、妻の視点から描いた短編です。困窮と裏切りのなかにありながら、したたかに前を向く女性の姿が、太宰らしい語り口で綴られます。戦後の混乱期を背景にした人間の弱さと強さが浮かび上がります。
読みどころ
堕ちていく男とそれを支える女という構図を、女性の一人称で語らせた語りの妙が魅力です。絶望のなかにふと差す明るさや、生きることへの肯定が読後に残ります。太宰文学の入り口としても親しまれてきた一編です。
こんな人に
近代文学の名作にふれたい方、太宰治の人間観に触れてみたい方におすすめです。