作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: オスカー・ワイルド/福田恆存 訳- 価格: 825円- 配信日: 2017-04-13
どんな作品か
19世紀末英国の作家オスカー・ワイルドが残した長編小説である。画家バジルが描いた肖像画のように若く美しくありたいと願った青年ドリアン・グレイ。その願いが叶い、彼自身は永遠の若さを保つ一方、肖像画だけが老いと罪の痕跡を刻んでいく。快楽主義者ヘンリー卿の言葉に導かれ、ドリアンは耽美と退廃の日々へ沈んでいく。
読みどころ
美と道徳、芸術と人生をめぐるワイルドの逆説に満ちた警句の数々が最大の魅力だ。ページのそこかしこで光る皮肉な対話は、百年以上を経た今も鋭さを失わない。福田恆存の格調高い訳文で、世紀末の妖しい空気をじっくり味わえるのも新潮文庫版の美点である。
こんな人に
海外古典の名作を押さえておきたい読者、耽美的な物語や人間の虚栄を描く文学に惹かれる人に勧めたい。若さと美への執着というテーマは、現代の読者にこそ刺さるはずだ。