作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は重松清。649円・2017年4月13日配信。のちの家族小説で知られる著者の、初期にあたる長編です。
どんな作品か
双子の兄を自死で亡くした青年と、「自殺志願」を掲げて世間の注目を集めるタレントをめぐる物語です。死を語ることが商品になっていく状況のなかで、遺された者たちは兄の死とどう向き合うのかを問われていきます。生と死という重いテーマに正面から踏み込んだ一作です。
読みどころ
温かな家族小説とは手触りの異なる、ひりついた読み心地の物語です。人はなぜ生きなければならないのかという問いを、答えを急がずに登場人物それぞれの言葉で追い続けます。若い世代の危うさを見つめる視線が鋭く、書かれた当時の空気も伝わってきます。
こんな人に
重松清の原点にあたる作品を知りたい人、生と死を扱う骨太な小説を読みたい人に。