作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は谷崎潤一郎。価格781円、2017年4月13日配信。上・中・下の三巻で読み継がれる長編で、本書はその完結にあたる巻。
どんな作品か
かつて栄えた大阪の旧家・蒔岡家の四姉妹を描く長編。物語の中心となるのは、控えめな三女・雪子の縁談だ。度重なる見合いの行方を軸に、関西の上流家庭の暮らしや四季の移ろい、姉妹それぞれの生き方が細やかに綴られていく。戦前の日本を背景にした、谷崎文学の代表作である。
読みどころ
花見や蛍狩りといった年中行事を通して描かれる、上方文化の優美な情景描写が白眉。移りゆく時代のなかで静かに翳りを帯びていく旧家の姿を、豊かな筆致で味わえる。姉妹それぞれの性格の描き分けも読みどころだ。
こんな人に
日本の古典的名作にじっくり浸りたい人や、上方文化の情緒を味わいたい人に。