作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は奥田英朗、価格825円、2017年4月13日配信(新潮文庫)。
どんな作品か
地方都市を舞台に、糸井美幸という一人の女性をめぐる連作短編集。手練手管を駆使してのし上がっていく彼女には、いつも黒い噂がつきまとう。中古車販売店や麻雀荘、料理教室など、さまざまな場所に生きる人々の視点から、その姿が少しずつ浮かび上がっていく構成になっている。
読みどころ
一人の女性を直接描くのではなく、周囲の人物の語りを通して立ち上げていく連作の仕掛けが読みどころ。人間の欲望や悲哀を描きながらも、随所に笑いを効かせた、奥田英朗らしいエンターテインメント性が光る。次々とページをめくらせる読み口の良さも魅力。
こんな人に
連作短編ならではの構成を楽しみたい人、人間味とブラックユーモアの効いた物語が好きな人に。