作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者はミステリーやヒューマンドラマで評価の高い芦沢央。価格1815円、2025年9月18日配信。
どんな作品か
舞台は将棋の世界。プロとして低迷を続ける二十代半ばの棋士・芝と、棋士の道を諦めて弁護士となった大島。夢を追い続ける者と、夢を手放した者——対照的な二人の視点から、青春を将棋に捧げた人生を二部構成で描く。それぞれの立場から見える景色の違いが、物語に奥行きを与える。
読みどころ
嫉妬や羨望、劣等感といった、勝負の世界に生きる者の複雑な感情に深く分け入る筆致が読ませる。才能や夢との向き合い方という普遍的なテーマが、静かな緊張感とともに迫ってくる。人の心の機微を描いてきた著者ならではの一作。
こんな人に
人間の内面を描く重厚な物語が好きな人、将棋や勝負の世界を題材にした小説に惹かれる人に。