作品データ
区分: 一般ノベル / 著者: 赤坂真理 / 価格: 1595円 / 配信日: 2021-11-05
どんな作品か
アメリカの高校に留学した日本人少女が、昭和天皇の戦争責任をめぐるディベートに参加することになる場面を軸にした小説である。現在の視点と過去の記憶とが交錯しながら、個人の体験と歴史的な出来事とが重ね合わされていく構成になっている。日本と海外という異なる場所から戦争の記憶を見つめ直す試みがなされている。自伝的な要素を土台にしながら、個人の記憶と国家の歴史とを結びつける構成が試みられている。
読みどころ
個人的な青春の記憶と、天皇制や戦争責任という重い歴史的テーマとが交差していく構成が読みどころである。時間軸を行き来しながら進む語りの構造にも工夫が凝らされている。異国の地で自国の歴史と向き合わされる主人公の戸惑いや葛藤も丁寧に描かれている。
こんな人に
歴史と個人の記憶が交錯する重層的な小説を読みたい人に向いている。戦争責任という重いテーマに正面から向き合う文学を求める人にも合う。