作品データ
区分: 一般ノベル / 著者: 綿矢りさ / 価格: 528円 / 配信日: 2016-03-16
どんな作品か
芥川賞作家として知られる著者による日本文学の作品で、表題作「憤死」のほか複数の短編が収められている。人間関係の中に潜む違和感や感情のねじれを丁寧にすくい取る作風で知られる書き手による一冊である。日常の些細な出来事を起点に、人物の心理を掘り下げていく構成になっていると見られ、感情の揺れ動きそのものが物語の推進力になっていると考えられる。
読みどころ
特別な事件が起きるわけではない日常の中に、じわりと不穏な空気が滲み出す筆致に注目したい。心理の機微を追う繊細な文章そのものが読みどころといえる。短編ごとに異なる人物の視点から日常のひずみを描き分けている点も見どころである。
こんな人に
派手な展開よりも、人物の内面描写をじっくり味わいたい読者に向く一冊である。現代文学らしい緊張感のある文体を好む人にも合う。