作品データ・買い時
価格は1,320円(定価2,640円/50%OFF)。レビュー件数は8件、評価は4.88。サークルは菊月太朗。
どんな作品か
明治初期を舞台とした華族「春衡伯爵家」を描く官能浪漫譚の合本版。収録されるのは『春衡伯爵家の事情 什』および『春衡伯爵の約束』『春衡伯爵の婚礼』の三作である。物語は二つの軸で展開する。一つは女中レイと老賢帝芳長との関係。タカの一計により湯殿番を務めたレイが、殿様への想いを告白し許しを求めるシチュエーションが描かれる。もう一つは、英国留学から帰国した若殿・芳則の物語。彼は静との約束を果たし正妻として迎え入れる過程と、その後の初夜に至るまでが描かれる。新時代の象徴としての結婚でありながら、伯爵家の内側には依然として濃厚な情愛が渦巻く。全123ページのうち漫画78ページに加え、副読本『春衡伯爵家の輯佚書』やあとがきなど、世界観を補完するテキストも充実している。
読みどころ
明治という転換期の空気を背にした上で、伯爵家の淫靡な姿が克明に再現される。芳則と静の幸せな日常や初夜の営みにおいても、感情の高まりと身体的な結びつきが不可分なものとして描かれている。また、副読本による設定補完や作者の解説が含まれることで、作品の世界観に対する理解を深められる構成となっている。
この作者・サークルについて
著者は菊月太朗。同サークルからは『春衡伯爵家の事情 明治後期篇』や『春衡伯爵家の事情 明治中期篇』など、シリーズの他の時期を描く作品や、『お義兄ちゃんは鬼畜教師』などの初期短編集も配信されている。
