作品データ
- 区分: 書籍- 著者: 田中泰延- 価格: 1650円- 配信日: 2021-09-16
どんな作品か
電通でコピーライターとして長く働き、『読みたいことを、書けばいい。』で注目を集めた田中泰延による会話の本である。副題の「自分のことはしゃべらない。相手のことも聞き出さない。」が示す通り、本書は世にあふれる会話術の常識を裏返す。自己開示で距離を縮めるのでも、質問で相手を丸裸にするのでもなく、二人の「外部」にある話題を一緒に眺めて面白がること――それこそが会話の本質だと説く。雑談の気まずさに悩む人の肩の力を抜く一冊だ。
読みどころ
会話をテクニックの勝負ではなく、その場に流れる時間を共有する営みとして捉え直す視点が新鮮である。冗談やことば遊びをふんだんに交えた語り口そのものが「外部の話題を面白がる」実演になっており、読みながら会話の緊張がほどけていく感覚を味わえる。
こんな人に
雑談が苦手で沈黙が怖い人、傾聴や質問術を学んでもどこか疲れてしまう人に向く。話し方の本というより、人と会うことが少し楽しみになる書籍である。