作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: 麻布競馬場- 価格: 638円- 配信日: 2024-08-28
どんな作品か
SNSで発表した掌編が「タワマン文学」として大きな反響を呼んだ麻布競馬場の第一作品集である。地方から上京した若者や、学歴と肩書きを頼りに東京で生きる人々が、格差や承認欲求、埋まらない劣等感にもがく姿を、短い物語の連なりで切り取っていく。
読みどころ
持ち味は、東京という街が突きつける「持てる者と持たざる者」の残酷な距離感を、固有名詞の効いた具体的なディテールで描く筆致である。数ページの掌編でも、読み手自身の記憶や焦りをえぐるような切実さがあり、痛みと可笑しさが同居する。SNS時代の若者の自意識を映す鏡のような短編集だ。
こんな人に
上京経験のある人、キャリアや暮らしの理想と現実の差に覚えがある人に刺さる一冊である。現代の空気を映す新しい書き手を知りたい読者にも向く。