作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は『となり町戦争』でデビューした三崎亜記。価格660円、2015年9月18日配信。集英社刊。
どんな作品か
ある日、町がまるごと「消滅」し、そこに暮らす人々が一斉に失われてしまう——そんな不条理な現象が、周期的に起こる世界を描く長編。消滅を管理し、また食い止めようとする人々の姿を、複数の視点と時代を交差させながら紡いでいく。現実と地続きの世界に静かな幻想を織り込んだ、独特の作風の物語。
読みどころ
淡々とした筆致で描かれる不可解な設定が、かえって喪失の悲しみや人と人のつながりを際立たせる。断片的なエピソードが少しずつ結びつき、全体像が見えてくる構成も読みどころ。『となり町戦争』の作者ならではの、静かで思索的な読み心地を味わえる。
こんな人に
不思議な設定の文学作品が好きな人、喪失やつながりをテーマにした物語を求める人に。