作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: 柏葉幸子、山本容子- 価格: 1320円- 配信日: 2021-02-15
どんな作品か
『霧のむこうのふしぎな町』で知られる柏葉幸子によるファンタジー児童文学である。図書館で働くことになった桃さんのもとに、本の中から登場人物たちが抜け出してくる。彼らが知りたいのは、かつて自分の物語を夢中で読んでくれた読者の「つづき」。あの子は今どうしているのか――物語の住人と一緒に、桃さんは昔の読者たちを探す旅を始める。
読みどころ
本が読者を覚えていてくれる、という発想の温かさがこの作品の心臓である。物語の登場人物が読者のその後を案じるという逆転の構図を通して、一冊の本と過ごした時間がその人の人生にどう残るのかが、ユーモアを交えて描かれていく。児童文学の名手らしい軽やかな語り口の奥に、大人の胸にこそ沁みる余韻が仕込まれている。
こんな人に
子どもの頃に大切な一冊があった人なら、年齢を問わず心を掴まれるはずだ。図書館や本にまつわる物語が好きな読者、親子で読める上質なファンタジーを探している人に薦めたい。