作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は村田沙耶香。価格715円、2016年8月12日配信。表題作を含む短編集です。
どんな作品か
表題作は、規定の人数を産んだ者が一人を殺すことを許される――そんな制度が当たり前になった近未来を舞台にした物語です。常識や倫理がひっくり返った世界を淡々と描くことで、私たちが「当然」と思っている価値観そのものを問い直します。ほかにも常識を揺さぶる短編が収録され、村田沙耶香の異彩を放つ想像力が凝縮されています。
読みどころ
奇抜な設定を、あくまで登場人物にとっての「日常」として静かに描き切る筆致が読みどころです。読み進めるうちに、自分の中の常識がぐらつく感覚を味わえます。人間や社会の在り方を根っこから考えさせる一冊です。
こんな人に
常識をくつがえす思考実験のような物語や、ディストピア的な短編が好きな人におすすめです。