作品データ
- 区分: 一般ノベル- 作者: 佐野洋子- 価格: 1265円- 配信日: 2016-08-12
どんな作品か
『100万回生きたねこ』で知られる佐野洋子による絵本である。主人公は、立派な黒い傘を何より大切にしているおじさん。濡れるのがもったいなくて、雨が降っても決して傘を開かない。ところがある日、子どもたちの雨の歌をきっかけに、おじさんは初めて雨の中で傘をさしてみることになる――物を大事にすることと、使って味わう喜びをめぐる、ユーモラスで味わい深い一冊だ。
読みどころ
傘を守るためにあの手この手で雨をしのぐおじさんの姿は、大人が読むとどこか身につまされる可笑しさがある。雨音の表現の心地よさ、傘を開いた瞬間の世界の変わりようなど、シンプルな物語に発見が詰まっている。長く読み継がれてきた佐野洋子作品らしい、教訓臭のない語り口も魅力である。
こんな人に
読み聞かせに適した定番絵本を探している家庭に向く。童話・児童文学の名作を子どもと共有したい人、佐野洋子の世界が好きな大人にもすすめたい。