作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は村上春樹。価格638円、2016年7月1日配信。群像新人文学賞を受賞した村上春樹のデビュー作です。
どんな作品か
21歳の「僕」が、夏に故郷の海辺の街へ帰り、友人「鼠」やバーで出会った女性と過ごす短い日々を綴ります。大きな事件が起こるわけではなく、断章のように連なる会話や記憶、引用が積み重なって、青春のとりとめのなさとその手触りが立ち上がります。のちの「鼠三部作」の出発点となった一冊です。
読みどころ
乾いた文体と印象的な断章形式は、デビュー作にしてすでに村上作品の空気をまとっています。過ぎゆく夏、失われていくものへの淡い喪失感が、軽やかな語りの奥に静かに流れます。短く読みやすいので、村上春樹の原点に触れたい人の入口にも向きます。
こんな人に
村上春樹の世界を最初から辿りたい方、余白を味わう青春小説が好きな方におすすめです。