作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は『沈黙』などで知られる遠藤周作。本書は新装版。価格638円・2016年5月13日配信。
どんな作品か
太平洋戦争末期、捕虜を対象とした生体解剖という重い出来事に材を取り、それに関わった医師や看護婦たちの心の内を見つめた長編。戦争という極限状況のなかで、人はなぜ罪に加担してしまうのか。日本人の倫理観や「罪の意識」の在りようを、静かな筆致で鋭く問いかける。
読みどころ
声高な告発ではなく、当事者ひとりひとりの内面に分け入ることで、良心や罪の意識という遠藤文学の主題が立ち上がる。読後に長く残る問いの重さこそがこの作品の核。日本の戦後文学を代表する一作として読み継がれてきた。
こんな人に
人間の良心や倫理を深く問う文学を読みたい人に。遠藤周作の代表作にふれてみたい読者にもおすすめ。