作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は辻村深月。価格1,100円、2015年8月7日配信。第31回メフィスト賞を受賞した著者のデビュー作。
どんな作品か
雪の降る朝、登校した高校生8人が、誰もいない校舎に閉じ込められる。彼らには共通して「ある出来事」の記憶が欠けており、その真相に近づくことが脱出の鍵となる。青春群像と学園ミステリの要素を織り交ぜながら、それぞれの心の内面を丁寧に描き出す長編。
読みどころ
デビュー作にして分厚いボリュームを一気に読ませる筆致が魅力。閉ざされた校舎という舞台設定の緊張感と、少年少女それぞれが抱える痛みや葛藤の描写が交差する。のちの辻村作品に通じる、記憶と喪失をめぐるテーマの原点が味わえる。
こんな人に
学園を舞台にした重厚なミステリを求める人、辻村深月の原点をたどりたい読者に。