作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は辻村深月。価格1012円、2015年8月1日配信。直木賞候補にもなった作品です。
どんな作品か
地方の町で育った幼なじみの女性たちを主人公に、地元に残った者と町を出た者、それぞれの三十歳前後の人生を描く長編です。ある出来事をきっかけに、離れていた二人の道が再び交わっていきます。故郷の閉塞感や、女性同士のあいだに生まれる距離感を、辻村深月らしい繊細な筆致ですくい取っています。
読みどころ
「地元」という言葉が持つ懐かしさと息苦しさの両面を、丁寧に描き分けている点が読みどころです。幼い日に交わした約束が現在へと響いてくる構成が、静かな緊張感を生みます。人間関係の機微を細やかに掬う描写に定評があります。
こんな人に
女性同士の複雑な感情や、故郷と自分の関係を見つめ直したい人におすすめです。