作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は金子玲介、講談社、1771円・2024年8月6日配信。デビュー作『死んだ山田と教室』で注目を集めた著者の作品です。
どんな作品か
白い部屋に集められた大勢の「石井」たちが、失敗すれば脱落となるゲームに挑まされる、という設定の物語。一方で現実世界では、探偵のもとに舞台俳優「石井有一」の失踪を追う捜索依頼が舞い込みます。閉ざされた空間でのサバイバルと、外側で進む失踪事件の捜査という二つの筋が並行して描かれ、やがて思わぬかたちで響き合っていきます。
読みどころ
奇想天外な特殊設定の枠組みをとりながら、極限状態に置かれた人物たちの心理や「生きること」への向き合い方を掘り下げる点に厚みがあります。ゲームのルールが生む緊張感と、失踪事件の謎解きが交錯する構成の妙が読みどころ。突飛な設定の奥に、人の弱さや希望をすくい取ろうとするまなざしが感じられます。
こんな人に
特殊設定ミステリーやサバイバルもの、先の読めない構成の仕掛けが好きな人に。