作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は辻堂ゆめ。990円・2025年2月12日配信。大藪春彦賞を受賞した長編ミステリです。
どんな作品か
蒲田署の刑事・森垣里穂子が、ある事件の捜査を通じて、無戸籍の人々が身を寄せ合って暮らすコミュニティにたどり着く物語です。そこは彼らが安心して過ごせる数少ない場所でもあり、里穂子は捜査を進めることへの迷いを抱えます。やがて過去の未解決事件との接点が浮かび上がっていきます。
読みどころ
無戸籍という社会問題を正面から扱いながら、謎解きとしても緻密に組み立てられている点が読みどころです。捜査する側の葛藤が丁寧に描かれ、善悪で単純に割り切れない読後感が残ります。制度の隙間に置かれた人々の暮らしぶりの描写にも説得力があります。
こんな人に
社会派ミステリが好きな人、事件そのものより背景にある人の事情まで読みたい人に。