作品データ
DMMブックスの小説(海外)。著者はコーマック・マッカーシー、訳は黒原敏行。880円・2023年1月24日配信。2007年のピューリッツァー賞フィクション部門を受賞し、2009年に映画化されました。
どんな作品か
文明が滅びたあとのアメリカを舞台に、名前を与えられない父と息子が南を目指して歩き続ける物語です。灰に覆われた土地には食料も人の善意もほとんど残されておらず、二人は買い物カートに荷物を積み、他の生存者を避けながら道を進みます。父が息子に語る「火を運ぶ」という言葉が、旅の支えとして繰り返されます。
読みどころ
引用符を用いない簡潔な文体と、荒廃した風景の即物的な描写が緊張感を生みます。極限状況にあっても人としての一線を守ろうとする父子の短い会話が積み重なり、親子の関係そのものが物語の中心に据えられています。
こんな人に
終末後の世界を描いた文学作品を読みたい人、静かで硬質な文体が好きな人に。