作品データ
DMMブックスの実用書(哲学・宗教・心理)。著者はマイケル・サンデル、訳は鬼澤忍。1,034円、2016年1月30日配信。『これからの「正義」の話をしよう』で知られる政治哲学者による一冊です。
どんな作品か
「お金で買えるもの」がどこまで広がってよいのかを問う一冊です。行列に並ぶ権利、命の値段、名誉や称賛まで――かつては売買の対象と考えられなかったものが市場化していく現代社会を、豊富な事例を挙げながら検証していきます。市場主義がもたらす利点と、その限界を見つめ直す試みです。
読みどころ
身近な具体例を次々に示しながら、「それを売買してよいのか」という道徳的な問いを読者に投げかける構成が魅力です。答えを押しつけるのではなく、考える材料を丁寧に並べていくサンデルらしい語り口で、市場と道徳の関係を根本から問い直せます。経済と倫理の交わる領域に関心のある人に刺激的な一冊です。
こんな人に
市場や正義をめぐる哲学的な議論に関心のある方、サンデルの著作が好きな方におすすめです。