作品データ
DMMブックスの小説(日本文学/ミステリー)。著者は恩田陸。価格627円、2016年1月30日配信。
どんな作品か
大型商業施設で起きた大規模な事故をめぐり、その場に居合わせた人々や関係者への聞き取りが積み重ねられていくという、異色の構成を持つ長編です。全編が問いと答え、すなわちインタビューの形式で進み、それぞれの証言から少しずつ出来事の輪郭が浮かび上がっていきます。
読みどころ
語り手も立場も異なる証言が並ぶことで、同じ出来事がまるで違って見えてくる多面性が最大の魅力です。何が起きたのかという疑問が、読み進めるほどにかえって深まっていく独特の読み味は、恩田陸の実験精神がよく表れています。人の記憶や証言のあやうさそのものを味わえる一冊です。
こんな人に
変わった形式の物語を試したい方、証言の積み重ねから真相を探る群像ミステリーが好きな方におすすめです。